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「もしもし。支倉さんね？
初めまして。辰巳の妻です。大和くんの友だちなんですって？」
緊張しながら電話したけど、私のことを大和のお母さんが伝えておいてくれたのですぐに出てもらえた。
「突然お電話してすみません。私は支倉といいます。たぶん、初めましてじゃないです。議員会館で、私のことを見かけたことがあると思います」
「ああ、あの時来た子ね」
曖昧な言い方をされたけど、私にはもう確信があったから、思い切って言った。
「私——あなたの本心を知りたいんです。お願いします。そのお気持ちを尊重しますから。辰巳弁護士も、そうなんですよね？」
電話口の口調が変わった。
「……あら？ もしかしてバレてるのかしら」
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