6.昼休憩

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 えっ! いやまさか、そんなことあるのか! あの会長のことを、さ、斎江先輩が気になってい── 「そんなわけないだろ、むっちゃん」 と、いつの間にか僕の方に向き直っていた斎江先輩に突っ込まれる。いやいや、僕何も言ってないですよ? しかも真顔怖っ!そもそもむっちゃんじゃないし! 「いーじゃんむっちゃんでも。そんなことよりも──よく見てみたらわかるだろ」 と、先輩が顎で指すのでそちらを見る。やっぱり会長じゃん! ……いや、これは会長と話す指しているのか……? 「お見事、むっちゃん」 と斎江先輩は満面の笑みで言う。怖いわ! しかも何でさっきから「スキル:読心術」的なノリでボンボン僕の思ってること当てちゃうわけ!? 「それは外れー。大体この話超能力系じゃないからさ。──で、本題。むっちゃん、『木崎を見守ろう同盟』に強制加入ね〜」 そう、先輩は頬杖をつきながらニタニタしたような顔で言う。はぁ? なんじゃそりゃ? たしかに会長は尊敬してるけど見守るって、それもはやストーカーになんない? いや、やっぱり先輩は会長がす── 「むっちゃん話発展しすぎ〜。言っとくけど木崎を除いた生徒会メンバー全員参加だから、これ。俺が勝手にやってるわけじゃないよ〜。てことで早くご飯食べないとシュークリームもらうよ〜」 「いやいや、そもそも最初にいらないからあげるって先輩自ら言ってたじゃないですか! なんなんですか!」 とツッコミを入れながら時間も時間なので急いでご飯を食べる。が── ──先輩が呟いた「運命の番か」という言葉は、僕の空耳だったのだろうか……?
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