年下の彼

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年下の彼

部長との水曜日が衝撃的過ぎた・・・。 やっと金曜日、今日は部長は出張だから1人で飲みに行ける。 「みいなさん。今週もお疲れさまでした。」 「涼真くん。ありがとう。疲れたわ。いつものお願い」 「はい。かなりお疲れみたいですね。」 「今週はいろいろあったから」 部長のせいだよ。 部長のことを気にしなくていいからお酒がどんどん進んじゃう。 時間なんて忘れちゃって・・・。 「みいなさん?大丈夫ですか?」 「ん・・・りょうまくん?だいじょーーぶ」 周囲を見渡すと誰もいない?? 「お店終わり??」 「です。帰れますか?」 「だいじょーーぶだよーー。」 足元はフラフラ、ヤバイ飲みすぎたな・・・。 「かえりまーす」 と立ち上がろうとしたら膝から崩れそうになったのを、涼真くんが 支えてくれた。 「ありが・・・と」 ん?離してくれない・・・? 「りょうまくん?」 「みいなさん、俺・・・みいなさんのこと好きです」 ん?今なんと?ふと涼真くんの方を見上げたら急に目の前が暗くなったと 思ったら唇をふさがれた。 何がなんだかわからず、涼真くんと目が合った。 「みいなさんキスする時は目を閉じてよ。」 キス??涼真くんと?? 我に返って涼真くんから離れようとしたら足がふらふらでまた涼真くんの 腕の中に戻ってしまった。 「酔ってるんだから、暴れないでください。おうちに送っていきますよ」 「一人で、かえれるよ」 「ダメです。危ないから送ります。でも少し休んでいってください」 と私をお姫様抱っこして、2階に上がっていった。 扉を開けて、私の靴を脱がしてソファーに座らせてくれた。 「2階が俺の部屋なんです。お水持ってくるからちょっと待っててくださいね」 そういうとグラスに水を入れて持ってきてくれた。 「店のかたずけしてくるので、ゆっくりしててください」 というとさっさと下にいってしまった。 冷静に考える余裕もなく、水を飲んでぼーっとしているとだんだんと目の前が 暗くなっていった。 ******************** 【by涼真】 「みいなさん、お待たせ」 ソファーでみいなさんが寝ていた。 寝顔がかわいい。 毎週金曜日にくるお客さま。5つ年上で小柄でかわいい感じの人。 初めて来たときは何も思わなかったけど、話をするようになってから だんだんと気になっていった。 彼氏はいないみたいだからチャンスはあるはず。 今日は2人きりになったから、告白してしまった。 結構酔ってるから覚えててくれるかな。 みいなさんに思わずキスしてしまった。柔らかい唇に押し倒しそうになって 慌てて店の片づけにいってしまった。 で、戻ってきたらこの寝顔。俺の理性が飛びそう。 「みいなさん?」 「う~ん」 「お家に帰りますよ」 俺はみいなさんの体を起こそうとした。 「やだ・・・」 みいなさんが俺の首に腕を絡ませてきた。やばい・・・。 「みいなさん・・・・」 めっちゃかわいい顔して俺をみてる。その目に吸い込まれていって 気が付いたらみいなさんにキスしてた。 唇が離れて目があった、恥ずかしそうにしているみいなさんをみたら もう止められない。 俺はみいなさんを抱きしめた。 「ん??りょうまく・・ん」 「みいなさん」 俺はみいなさんの首筋にキスをした。 「や・・・」 ブラウスのボタンを1つずつはずしていく。スカートに手をかける。 下着姿のみいなさんを見て更にテンションが上がる。 このまま、みいなさんを抱いてしまっていいのかと手が止まった。 そんなのダメだ。 俺はみいなさんに布団をかけて寝室からでた。 キッチンで水を一気にのどに流し込んだ。 「やばかった・・・・」 我に返って、気持ちを落ち着かせた。 ************************** 「ん・・・・」 頭痛いなあ・・・・。昨日は飲みすぎた。 シャワー浴びようっと。 ベットから起きて部屋を出た。 ん?ここ家? 「みいなさん。おはよございます。」 「???涼真くん?なんで家にいるの?」 「ここ俺んちですよ。」 「え?まって、なんで?」 何がなんだかわからない。 涼真くんがクスクス笑いながら 「みいなさん・・・そんなセクシーな姿見たら襲っちゃいますよ」 「え?」 ふと我にかえって自分の姿をみると下着だった。 「まって、なんで下着?・・・・」 もしかして・・・私・・・涼真くんと・・・・ 「大丈夫ですよ。みいなさんが考えてるようなことはしてないです」 「・・・そう」 「我慢しました。覚えてないんですか?キスしたのは覚えてます? 洋服は脱がしたけどみいなさんが酔って記憶ないのは嫌だからやめました。」 脱がした?!!!!!!! 「シャワー使っていいですよ」 「大丈夫。帰る」 私はさっきいた部屋に戻って脱ぎ散らかってる洋服を着た。 「涼真くん、迷惑かけてごめん。ありがとう。帰るね。」 「お店の裏に玄関あるからそっち案内しますよ」 涼真くんは私の前を歩いて行った。階段をおりて扉の前に立ったと 思ったら急に振り返って私を抱きしめた。 「ちょちょっと・・・」 「みいなさん。俺、みいなさんのこと好きです。俺とのこと真剣に考えて」 と耳元でささやかれた。 「私、涼真くんより年上だし・・・」 「年なんて関係ないでしょ」 「でも・・でも・・・」 「好きな人とかいるんですか?」 「好きな人・・・はいないけど・・・」 「気になる人とかいる感じ?例えば村井さんとか?」 「え?」 「アタリ?でもまで付き合ってないんでしょ?だから俺にもチャンスありますよね」 と扉を開けてくれた。外は明るい。 「本当にありがとう。」 「気を付けて。お店で待ってます」 私は速足で家に帰った。
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