164人が本棚に入れています
本棚に追加
年上の彼1
【by要】
金曜日が出張だったから、ミイナに会えなかった。
きっと今日はあの店に1人で言ってるんだろうな・・・。
電話したいところだけど、これから飲みがあるし泊りだから遅くなりそうだ。
明日帰ったらみいな会いに行こう!
****
駅からミイナに電話をかける。
「もしもし。ミイナ?」
「はい」
「出張から帰ってきたんだ。荷物を置いたら会いに行くから。
30分後には行けると思う。」
「え?あの・・・」
ミイナと一緒の週末かあ。楽しみだな。
*****************
部長が来るーーーー。どうしよう。
涼真くんとのことで頭がごちゃごちゃ・・・・
でも部長とも涼真くんとも付き合ってるわけじゃないし・・・
でも・・・
ピンポン
部長が来てしまった・・・。
玄関の扉が開くか開かないかのタイミングですごい勢いで扉が開いて
部長が入ってきた。
「ミイナ!会いたかった」
と私を抱きしめる。
「あの。部長」
「部長はやめろっていってるだろ?」
「あっ・・」
「会いたかった」
部長を支えきれず2人で倒れこんでしまった。
「いたた・・すみません。大丈夫ですか?」
部長と目があった瞬間、部長の唇が私に触れた。
何が起きてるのか一瞬、時間が止まった。
唇が少し離れて
「ミイナ・・・好きだ」
と吐息交じりに告げて今度は大人のキス。
息ができない・・・私の唇から部長の唇が離れて首筋にキスをされそうに
なった瞬間に部長が止まった。
「ミイナ・・昨日何してた?ご褒美でバーで飲んでた?」
「そうですけど・・・」
「誰かと一緒だった?」
「1人ですけど?」
急にどうしたんだろう?
「じゃあこれは誰につけられた?」
と私の首筋を触れた。
コレ??
「え?」
部長は私から離れて部屋に入っていった。
わけのわからない私は立ち上がって、部長が触れたところを鏡でみると
アザがあった。キスマーク?これって昨日の?
慌てて部長の後を追った。
「あの・・部長これは・・・その・・・」
「俺はお前の彼氏じゃないから何も言えないが、お前に気持ちは伝えた。
俺の事が嫌ならはっきり言ってくれ」
「・・・」
「こんな形ではさすがにまいるよ・・・」
深くため息をついて頭を抱えた。
「あの・・・これは・・・昨日、あのお店で飲みすぎちゃって2階の
涼真くんの部屋で休ませてもらって・・・目が覚めたら下着で・・・
でも・・・私は覚えていなくて・・・涼真くんはキスだけって・・・」
なんで弁解してんだろ?彼氏でもないのに・・・。
「見せたの?下着姿。キスしたの?」
「・・・・」
突然私の体か宙に浮いて、次の瞬間ベットに投げられた。
「みいな。俺だけを見て」
ベットにいる私を部長が強く抱きしめた。
そしてまた私の唇を奪った。
パーカーの中に部長の手が入ってくる。
「部長・・やめて・・おねが・・い・・」
気が付けば私の目から涙がこぼれていた。
********
【by要】
荷物をリビングに放り込んで、スーツを脱ぎ捨てて私服に着替える。
チャイムを鳴らすと、玄関の扉が開いたのですぐに扉を開けて
玄関に入ってミイナを抱きしめた。
また部長と呼ぶ・・・。
あまりにも強く抱きしめすぎてバランスを崩して倒れてしまった。
ミイナと一瞬目があって吸い込まれるようにミイナにキスをしていた。
柔らかい唇。離しがたいがミイナの息が苦しそうだ。
「ミイナ・・・好きだ」
ミイナへの想いがあふれる。愛したくてたまらない。
唇から首筋へキスを移動しようとしたとき、ミイナの首筋に小さなアザ
を見つけて固まった。
昨日は金曜日だからあの店で飲んでたはず。
「ミイナ・・昨日何してた?ご褒美でバーで飲んでた?」
口から自然と出てしまった。
「そうですけど・・・」
「誰かと一緒だった?」
「1人ですけど?」
変なことを聞く俺を不思議そうにミイナが見る。
「じゃあこれは誰につけられた?」
とミイナの首筋に触れた。
「え?」
どうしていいかわからず、部屋に入った。
ミイナはその場に立ち止まっていたが、少ししてリビングに走ってきた。
「あの・・部長これは・・・その・・・」
ミイナも気が動転しているようだ。
「俺はお前の彼氏じゃないから何も言えないが、お前に気持ちは伝えた。
俺の事が嫌ならはっきり言ってくれ」
「・・・」
「こんな形ではさすがにまいるよ・・・」
俺は、深くため息をついて頭を抱えた。
「あの・・・これは・・・昨日、あのお店で飲みすぎちゃって2階の
涼真くんの部屋で休ませてもらって・・・目が覚めたら下着で・・・
でも・・・私は覚えていなくて・・・涼真くんはキスだけって・・・」
河野くんか・・・。下着?キス?
「見せたの?下着姿。キスしたの?」
一気に頭に血が上ってミイナを抱き上げてベットに放り投げた。
「ミイナ。俺だけを見て」
ミイナを強く抱きしめた。そして唇を奪った。
自分を抑えられない。ミイナを自分のものにしたい欲求が強まっていく。
「部長・・やめて・・おねが・・い・・」
ミイナの小さな声が耳に届いてミイナを見ると大きな瞳から涙が
こぼれていた。
一気に我に返る。
「ごめん。頭に血が上ってしまった。ミイナの彼氏でもないのにな・・」
俺は何をやってるんだ。ミイナを怖がらせてしまった。
ミイナの洋服を直した。
「怖い思いをさせてしまった。申し訳ない。帰るよ。鍵ちゃんと閉めて」
俺はミイナの家からでた。
****************
何が起こったか半信半疑・・・・。部長は帰ってしまった。
あんな悲しい顔の部長・・・。告白の返事もまだしてないのに
こんな事になってしまった。
何もできないまま週末が終わってしまった。
明日から仕事・・・部長に会うんだ・・・。
朝から足取り重い。部長と直接絡む仕事ではないからよかった。
忙しい日々続いて1か月。金曜日のご褒美もする気が起きない。
今日は全く集中できない。切り替えに給湯室にコーヒーを淹れにいく。
「松浦さん、ちょっと今いいかな?」
この声の主は・・・部長だ。
「は・・・い」
部長の顔が見れない。
「今日、時間ないかな?」
「え・・・」
「金曜日だから、だめかな・・・」
「大丈夫です。頑張ってないからご褒美できないので・・・」
「・・・俺の家でもいいかな?」
「はい。」
「じゃあ。19時には帰ってると思うから、好きな時間に来てもらえたら。
勝手に入ってもらっていいから・・・」
「分かりました」
コーヒーを淹れ終えてマグカップをもって給湯室を出ようとすると
「待ってるから」
と耳元で声をかけられた。
何が起こるのだろうか?不安しかない。
最初のコメントを投稿しよう!