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 後日、青葉から学校宛に写真が届いた。校舎や生徒の写真と一緒に、あの時撮った写真が混じっていて、赤川は一瞬心臓が止まりそうになった。  彼が本当に見せたかった写真ーーそれは、あられもない肢体を晒す、赤川を撮ったものだった。 『私を、撮ってください』  あの時、赤川は青葉に忠誠を示すために、自分の裸を撮ることを提案した。すると、さすがの青葉も目を丸くした。 『私が、あなたから逃げないようにーーありのままの私を撮って』  もう自分の本性を否定したくなかった。それは彼に忠誠を誓うとともに、自分を直視するという覚悟だった。  青葉が写したのは、絶頂で意識を飛ばした赤川だった。うつ伏せになって手足を力なく投げだし、弛緩しきった顔をクッションに埋めている。白い尻の間から太ももまで垂れたローションと精液が、性交の激しさを物語っていた。  今まで直視できなかった自分の姿だか、案外悪くないと思った。それどころか、しどけない裸婦像のように見えるのは、カメラマンの腕がいいからだろうか。人が出払った職員室で写真を眺めている間、赤川の唇はかすかに綻んでいた。  ーー今週の金曜、同じ部屋で。  写真の裏に残された、小さなメモ書き。それを目にした途端、赤川の身体にポッと火がついた。  これからは夢の中じゃない。好きな時に、彼に会える。  赤川は期待に胸を膨らませながら、写真を仕舞った。  
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