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ごめんね…ごめんね…
いつも、心が張り裂けそうになり、雪人を抱いて、家に帰りたい気持ちになる。
しかし、借金はどうしようもない現状だ。
保母さんが、「お母さん、行ってらっしゃい」と、笑顔でユリ子に声をかけてくれる。
ユリ子は、病院へ歩きだす。
深夜2時、ユリ子は、点滴を手に、患者の側を走り回っている。
病院の窓から、夜間保育所が、見える。
小さな看板に明かりが灯っている。
「雪人、おやすみなさい」
ユリ子は、夜間保育所に向かって、声をかけた。
完
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