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Strip(ストリップ(脱げ))」  香川(かがわ)の口から放たれるCommandに、心は抗えずにシャツのボタンに手をかけた。   「Crawl(クロール(這え))」  心は膝を折りかけて、ふるりと首を振った。 「RED(レッド)」  それは香川と心との間で取り決めた、Play(プレイ)を強制的に中断するSafe word(セーフワード)だった。 Subがそのワードを口にすれば、Domはそれ以上Commandを続けられない。  香川はひどく不機嫌な顔をして舌打ちすると、周囲にいた取り巻きに目配せをした。 Playは中断された。しかし、それはあくまでPlayに限っての話だ。 「っ、香川、」  強制的に中断したあと、ろくにCare(ケア)もなく取り巻きにレイプさせようとする香川に、心は考えなしにSafe wordを口にしたことを後悔した。  香川がこういう男だとわかっていて、それでも心はPlayのパートナーが欲しくて彼に近づいた。  脳が痺れたようになってうまく体が動かない。 Subとしての欲求が満たされないまま、体を押さえつけられて一方的に蹂躙される。 「ぃ、っ、」  無理やり内部をこじ開けられる痛みに、息を飲んだ。 「もうちょっと色気ある声出せよー、」  数名の生徒に輪姦(まわ)されながら、下卑た笑い声で蔑まれて、自分という人間という価値の所在がわからなくなってゆく。 しかしそのうちに意識は薄らいで、あらゆる感覚は遠ざかっていった。
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