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相談してみた。…2。
「…何で女はアンタみたいなのが好きなのかしらね」
「生物学的に、俺が『男』だからだろ」
…自分というものに、さして興味の欠片も無い男が言う。
多分、その無頓着具合が『魅力』とやらのひとつとなってることは、誰よりも私が一番知ってるんだわ‥。
「それじゃ… 何でゲイもアンタを好きなのよ‥」
ボンヤリ聞けば、隣でカタリと静かにグラスを置く音が聞こえた。
「‥バカお前‥」
奴を振り仰げば、イヤな顔で私を見つめた‥。
「それこそ俺が『オトコ』だからだろ」
「あぁ………なるほど…」
私は素直に納得して、…ならばいっそ、と溜め息をついた。
「…付いてりゃ違うのかしらね………」
「…切迫詰ってんな」
「ヤだわ‥アレっていくらくらいかかんのかしら‥」
「………ジュリ」
遠くを見つめる私の肩に、ポンと奴の手が乗っかった。
「‥お前、そのまんまで充分 男前だぜ………」
「あ…………………ありがとう‥?」
…死んでしまえ、バカ男………。
(続く… かも)
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