不思議な夢

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不思議な夢

キーンコーン、カーンコーン。 「やっと終わった。」 「早く帰ろう。」 授業の終わりをつげるチャイムがなり、揃いの制服を着た生徒たちが、次々に席を立つ。 みな、足早に教室を出る中、一人だけ動かぬものがいた。いや、動いていていないわけではない。 時より、彼女の頭が前に前に、小さく揺れる。 彼女の名前は、土方葵。 あの新撰組、土方歳三の子孫にあたる。 その影響だろうか。 彼女は小さい頃から、剣道を嗜んでいた。 また、根っからの新撰組オタクである。 そんな葵には、人とは少し違うところがあった。 夢を見るのだ。
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