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そんな我が幼馴染は、会食を終えて社長室に戻ったら共にとんでもないことを言い出した。
「は⋯⋯?」
聞き間違いだろうか。
「だから、夜の会食は僕ひとりで大丈夫だから、彼女の様子を見て、コレを届けてきて欲しい」
押し付けられたのは本橋屋の和菓子だ。
それは彼女の好物。
「昨夜も今朝も気分が悪かったようで食欲がなくてね⋯⋯大好物なら食べるれるかもしれないし。それに、僕がいない間にパソコン広げて仕事なんてしてたら大変だ」
確かに彼女ならしていそうだが。
「さっきもいいましたが、本日の会食は、とても重要なものかと思うのですが⋯⋯」
「だから君に頼んでるんだ。僕は会食に行かねばならない。秘書は別の者をつける」
「――――」
秘書は誰でもいいと言うのか? この、恩知らずめ。
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