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時刻は18時。
手の空いていた秘書チーム部長に永斗さんの同行を頼んだ私は、彼らを見送った後、二人の住むレジデンスへやってきた。
コンシェルジュへ挨拶を交わし、エレベーターを上がり、部屋の前にたつ。
そして、永斗さんから預かっているカードキーで、寝ていると思われる彼女を起こさぬよう、しずかに部屋の中へと入った。
前もって来美さんに連絡しているらしいが、忍び込むようで気が引ける。
見慣れた部屋には、しばらく見ない間に、ずいぶんと物が増えていた。
必要最低限だったシンプルな部屋に、本棚やラックが増えていたり、可愛らしいクッションがあったり、二人の生活が垣間見える。
彼女の姿はないため、おそらく寝室で寝込んでいるんだろう。
男の私には“つわり”の苦しみがわからないが、一番ひどい時期は嘔吐が激しく、なかなかベッドから起きあがれなかったと聞く。
少し収束してきたらしいが、通常生活は難しいんだろう。
はて、どうやって様子を見ればよいか。
仕事をしてる様子はないから、ほおっておいてもいいだろうか。
そんなことを巡らせながら、とりあえず、と考えた私は、唯一口にできると聞いていた飲み物――ノンカフェインのダージリンティーにレモンを一欠片入れて準備していると、
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