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2,ユイカ、部活動を行う。 70
ワハハハハハハハハッ!
笑い声?
ちょっと待て! 目の前のポニーテールの女剣士が、笑ってる? その瞬間、俺は悟った からかったな!
「リューコっ! てめえっ! ハッタリかけやがったなっ!?」
それでも、リューコは笑いを辞めなかった。
ふざけんなよ! 「帰るっ!」
俺は教室を出ていこうとした。
休みの日に学校来て、バカらしい!
「わあっ、ちょっと待て! ユキ! レイザも止めろよ!」
分かった。小さな声でリイザは答えた。
勿論、俺には聞こえていない。
シュンッ!
「わぁっ!」俺は思わず叫び声を上げてしまった。
目の前に、レイザが教室の引き戸を庇うようにして、俺を待ち構えていたからだ。さっきはリューコの背後にいたのに。いつの間に、俺を追い越したんだ? さすがサイボーグ?
とにかくレイザが邪魔だ。教室を出られやしない。
「どけよ、レイザ」
「──どかない。止めろと言われた」
くぐもって小さいけど、確実な声でレイザは呟いた。
「どけ」「どかない」
……ちっ。キリがねえな。俺は諦めた。俺もガキの端くれだけど、逃げても仕方が無い。リューコの話は終わってないのだから。
俺は仕方なく、近くにあった椅子に座った。
もう一度、リューコを見た。
「……分かったよ。話を聞こうじゃないか」
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