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「私は、平原くんがすぐにOKしてくれたのが驚きだったよ」  私がそう言うと、今度は彼が照れたように笑って、指で顎を掻いた。 「俺さ、将来学校の先生になりたいんだよね。だから、自分の為にもなると思って」 「へー……」 「だから、逆に俺の方が水嶋さんを利用してるんだ。ごめん」  頭を下げる彼を見て、私は慌てて首を振りながら言った。 「え!? 全然気にならないよ! 利用してして!」  平原くんが一瞬キョトンとしてからくすくす笑った。 「水嶋さん、面白いね」 「えー……?」  そうかな? と私は首を傾けた。 「ああ、ほら。手が止まってるよ。水嶋さん、続きをどうぞ」 「はい! 平原先生!」  私たちは顔を見合わせて笑った。
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