93人が本棚に入れています
本棚に追加
/371ページ
誰にも話したことがなかったけど、いつの頃からか私はいつも同じ夢を見ていた。毎日という程ではなかったが、割とひんぱんに同じシチュエーション、同じ人物が登場する夢。
自分の意志ではない夢の展開に私は悩まされていた。私にとっては嫌な夢。
見たくない夢。あの大樹が夢に現れる。冷たい仕打ちをした後に優しく寄り添って来る。
優しくなんてされた覚えがないのに、なんで夢の中で優しくする・・・ 説明のできない夢が長年私を苦しめていた。そして長いこと抑え込んできたヒリつくような痛みを伴う感情が、目覚めた時にどっと流れ込んでくるのだ。
夢の中でも大樹にがんじがらめにされてるようで、早くこんな夢とおさらばしたいと思っていた。
最初のコメントを投稿しよう!