いや、もうほんとにアレなんで

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いや、もうほんとにアレなんで

てっきり総受けだと思っていた美少年がまさかの攻めだった。 今世紀最大のショックです……! 「そんな、まさか……」 「ふふん、ショック受けてるの?とにかくそーゆーことだから、さっさとアヴィの事は諦めて婚約破棄に了承してくれない?そうすればーーーー」 私はショックのあまり震える手を伸ばし、美少年の手をガッチリと掴んだ。ちょっと爪がくい込む勢いだがそれは許して欲しい。 「なんか、それはそれで……なんか美味しい感じがするので全然オッケーですぅ!!」 「はぁ?!」 いいんじゃない?!なんか、いいんじゃないの?!定番を覆す下克上的なそれもなんかいいんじゃないのぉぉぉ!?BLにも色んなアレがあってもいいんじゃないのーーーー?! 「とりあえずその辺の詳しい事を、こと細かく詳細に、それでいてデンジャラスにスパイシーな感じでおおっぴらに教えてくださいぃぃぃ!!」 「ひぃぃい?!」 想像に想像が膨らみ、鼻血が出そうな勢いで美少年に迫ったらドン引きされました。 おっと、やりすぎちゃった?てへっ☆ *** ごいーーーーん。 咄嗟の防衛本能なのか美少年が拳を振り上げ、私の頭頂部にはでっかいトリプルアイスクリームが出来上がりました。 「……淑女のド頭に三段トリプルアイスクリームを作るなんて酷すぎます。一応男性でしょ?紳士のなんたるかを問いたいですわ」 「僕は命と貞操の危機を感じたよ!?これは正当防衛だよ!」 ちょっと興奮し過ぎて色々触ったり脱がしたりしただけなのに大げさですね。 「男子たるもの、パンツの1枚や2枚でギャーギャー騒がないでくださいな!」 「男の子のパンツは1枚しかないんだよ!最後の防波堤だよ!なんでお前なんかにパンツを脱がされなきゃいけないんだ?!」 「アヴィレックス殿下とあれやこれやしたとおっしゃるから、想像と妄想が溢れて情熱がなんやらかんやらしただけです!男が細かいことを突っ込まないで下さい!」 「だからパンツから手を離せぇぇぇ!!」 いえ、だから別に本気で脱がそうとしてるわけじゃ……ノリですよ、ノリ。ついね。これじゃ私が痴女みたいじゃないですか。 だから誤解ですってば。 え?誰に弁明してるのかって?そんなの……。 なぜかこの現場に乗り込んできたアヴィレックス殿下にですよ。 「……まさか、ふたりはそんな仲だったの?!いつの間にそんなことに……!!?」 だから誤解ですってばーーーー!
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