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歩道から階段を上がると一階のおばさんに忠告された。
「先輩」が来ているらしい。
集合郵便受けは特に郵便物がたまっていたりしなかった。
二階の自室の前に立つ。
ベルのボタンに手が触れて、考え直す。
怒られそうだが此処は自分の部屋だった。
レトロな鍵穴に鍵を入れ、回す。
誰にも何も言われず、中へ踏み込む。
天気も良く暖かい日だが、窓は締めているようだった。
ブラインドで遮光していて薄暗い。
電灯も、昼間だからかついていなかった。
寝室から唸るような、多分、「声」が聞こえた。
ベッドにだれか縛られていた。
――正視出来ず踵を返す。
「何だ、神経細いな」
「先輩」が立っていた。
「お帰り、ライズ君」
「先輩」、が睥睨な目で見据えてきた。
睨み合いになる。
「救急、手配しましょうか?」
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