1 灰色の日々

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スパーストアの酒類コーナー。 地球産の銘品を眺める。 キャロット産は今は未だ解らなかった。 ウォッカの銘品、アルコール度数98度の瓶をテーブルに置いた。 「飲みますか」 「遠慮しておきます」 時刻は十一時を少し回ったところだった。 「終電がそろそろ」 「早いですね」 「どうぞ」 グラスにウォッカを注いだ。 「割らないと、ダメですか」 皇帝の酒「スタルカ」。 地球の銘品の内の一つ。 見ている間に、睨んで居た値段表示が一割安くなる。 手にとってキャリーに入れる。 次回はこれで攻めてみよう。 レジを通って袋詰めにかかる。 我ながら生活臭強いなとおもう。 結局、一滴も飲まなかったな。
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