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「やだ、鳴いてたのはあの子だわ」
真由は思わず走っていき、「待って、待って! 近づいたら危ないよ!」と、千鶴も恐る恐るやってきたが、
「ちょっとー、これ京介じゃないの!!」と呆れた声を出した。
「なにやってんだか・・」真由は溜息をつく。
「まったく、ふたりとも素直じゃないんだからぁ。真由はさっきまで散々こいつの事でこぼしてたし」
「こぼしてなんか・・」
「どうせ、ほっとけないんでしょう」
千鶴が子猫を指差し、
「もう電車もないんだし、2匹とも連れて帰ったら?」と笑った。
そして、わたしの体は宙に浮いた。
ー 了 ー
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