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金曜日。 昼休みにラウンジに行くと、同期の香田が眠たそうな顔でコンビニ弁当を食べていた。 「眠そうだね。」 「おう、昨日燃えたからな。」 ニヤリとする香田を見て、苦笑する。 「何が燃えたの?」 「みなまで言わせるな。」 「匂わされると、言わせたくなる。」 「Sなんだな。」 「佐々木だからね。」 「つまんねーこと言うな。」 つまんねー、と言ったくせに香田が笑う。 「で、何が燃えたの?」 「ひっぱんのかよ。」 香田が吹き出し、俺も笑う。 「嫉妬心を燃料に俺と嫁さんが燃えた。」
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