コロナのせいで…あとがき

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コロナのせいで…あとがき

ラブストーリーを書きたいと思いました。コロナ禍の難しい時期を描こうという連作でどうしても理屈が多くなり、もっと情緒的な、それをメインにした話が書きたいと。 と同時に、蜜を避けなければいけない今も恋をしてる人は大勢いるはず、という当たり前と言えば当たり前のことがありました。恋愛ばかりを描くのはこの時期どうかと思いながら、それをあえて避けたり扱いが少ないのも偏っていると。 うまくいかなかった恋の話です。ありふれています。 いい思い出しかないために忘れられず、後悔し、あり得たかもしれない今や再会を空想し、そういった物語が日々の潤いになりながら、今や未来を縛っている。 物語の弊害。それでも必要なこと。 これは長年書き続けてるテーマです。この連作ではあまり書きませんが大事なことと思うから。人の世の諍いはほぼこの物語に由来すると思えます。だから伝えねばと。 しかし決して歓迎されないでしょう。物語を欲する人はそれが好きだからこそ見たり読んだりするわけで、それが「弊害にもなりうる」と言われても拒絶反応を起こして当然です。他人が好きなものを否定しちゃいけません。それぐらいはわきまえてますが、「それでもなお」という気持ちがまだ強い。頑固は頑固なんでしょうね。売れたいだけならこんなテーマは選びません。 ただ本作で短く、情緒的なストーリーに絡めてみて、とても端的に抵抗なく伝わるように書けた気がします。    *** 【コロナのせいで】を収録した電子書籍は7月3日に発売しました。HPから購入できます。作者の自己紹介、または「あらすじ」の下部からお進み下さい。
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