尾久の栄依子ちゃんシリーズ 番外編 Eiko in The Wonderland

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異様と思っても 何が起こっているのか知りたくて 私は一切否定せず 一生懸命に聴いた。 ひとしきり話すと 「しばらく様子を見る また電話していい?」 「もちろんよ いつでも構わないわよ」 コロナで面会ができない入院生活にとって 携帯電話で話すことは ライフラインなのだ。 電話を切って直ぐ、またかかる。 1:37 1:45 1:57 2:10 2:23 2:25 と、電話がかかった。 その度に 布団から飛び起きて出て 2・3分話をする。 騒ぐでもなく でも、シッカリしたゆっくりした口調で 今の異様な状態を訴える母。 「ここは、普通じゃないの どこだかわからないのよ たった1人で ベッドの脇のカーテンを開けたら ゴミだらけなの」 不思議な話ばかりが続く。 もうちょっと様子見てみる、 またかけるわね! と、自分から電話を切る。 「ゴミ置き場に寝かされていた」 のは昨晩で、 その前の晩は 「草ぼうぼうの学校の教室で なんかお葬式やってた」そうだ。 認知症どころか 私よりシッカリしている母が! 入院生活で認知に異常が出たのかと ショックを受けたが。。。。 続きます🦋
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