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「ちょっと待ってくれよ!あんたがあの時黄泉へ行くのを止めてくれたから今があるんだ!
お陰で今は充実している!
今は黄泉に向かう理由も、選ばれる理由もない!人に恨まれるような事も悪い事もしてないじゃないか。」
必死に説得する俺の映すのは、あの時と同じ様な透き通る、全てを見透かすような目だ。
「…そのようで。」
黄泉の防人は目を閉じた。
「だろ!?あんたには感謝してる!だから…。」
「だからどうというものではないのですよ、黄泉へ入るということは。」
そう言われた瞬間、俺の胸が苦しくなる。心臓がおかしい、頭が重たい。そのまま床に倒れてしまう。
「…そんな…なんで…?」
黄泉の防人は何も言わずに俺を見ていた。
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