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「もしもし、聞こえてますか?
三回目になるけど、転校生の余所者先輩の話です。
私、変質者に遭って大ピンチ。
ああ、もうだめだって絶望してた時に、偶然にだよ? 偶然同じ道を使ってたらしいその先輩が角を曲がってきたの。
で、私と目が合った。
私、声も出せなかったけど必死で助けてって言ったつもり。多分、泣いてたと思う。
そしたらね。その先輩、何て言ってたのかな。方言訛りが凄すぎて全然わかんないんだけど、とにかく怒ってずんずんこっちに向かって来た。
変質者もヤバいと思ったらしくて逃げようとする。私の体をパッと放した瞬間に、先輩、その変質者にカバンを叩きつけた。痛い音がしたよ。
ほら。二つ上っていうと、受験生になるんだけどね。辞書やら参考書やらでカバンはパンパンなんだよね。
あはは。そりゃ痛いや」
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