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5.大統領候補誕生
が、事態は、全く、予期せぬ方向へ。
コーラを捨てた男が、運転手に向かい、何やら、大声で叫んだ。
すると、いっせいに、乗客の明るい笑い声が。
何、どういうこと ?
例によって、ぼくのリスニング力では、聞き取れず。
でも、「プレジデント」という単語が聞こえたような ……
バスは、何事もなかったように、走り出した。
ま、とにかく、一人の犠牲者も出なくて、よかった。
が、男が何を言ったかが気になり、モヤモヤが頂点に。
勇気を出し、隣のスーパーレディに質問してみることに。
「 すいません、お嬢さん。
私は日本人です。
私は英語を少ししか話せません。
あの男の人は、私にとっては、あまりにも速く話しました。
あなたは、彼が何を言ったかを、私に教えてくれませんか?」
スーパーレディは、ファンタスティックな笑顔を浮かべた。
そして、ベリースローリーな英語で、教えてくれた。
あの男は運転手に、こう言ったそうだ。
「 あんたは、次の大統領選挙に立候補しろよ。
俺たちは、あんたに、投票するぜ。」
( 「しげしの旅 3. LA路線バスにて」終わり )
( 例によって、次ページに、<補足>を書きます )
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