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披露宴が終わり、
(途中でムービー等の演出もあったが、
もちろんイラスト部の私達については一歳触れられることもなく……、)
ガヤガヤと出ていく列席者達に続いて、
私と穂乃花も、順子と新郎が待つ出入り口へ向かった。
「あ! 凛子も穂乃花も来てくれてありがとうね!」
私と穂乃花はとりあえず笑顔で返事をする。
「こちらこそ……今日はありがとう……」
「今日は来れて良かったよ〜」
何も知らない順子は喜んでいる様子だった。
「ほんと〜!? よかった〜! またご飯行こうね!!」
「う、うん! またね〜……」
私と穂乃花はそのまま式場のトイレに行き、化粧直しを始めた。
やっと解放された感じがして、大きなため息が出た。
「はぁ〜っ…………」
「なんか全然知らない人と同じ席で
気疲れしたね。高校の知り合い、私と順子と、
前島くんぐらいじゃない?」
「確かに……」
穂乃花は少しニヤッとして言ってきた。
「……ねぇ、凛子、前島くんに声かけなくて良かったの?」
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