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その日の夜。
自室にて、冬休みの課題に取り組む。
「ん〜〜!終わった」
「えっ!もう?」
「うん!」
数学のワークを、ほとんど終えている。
「さっすが。待って。俺も、もう少しで終わるから」
「うん」
しばらくして、鷹嶺も課題を終えた。
「終わった…」
「お疲れ様。ん?」
外を見ると、空から白いものがチラホラ降ってきた。
雪だ。
「わあ!雪」
「どうりで、寒いと思った」
言いながら、珠葵を抱き寄せる。
「今日は、お散歩やめとこうか」
「そうだな。このまま、珠葵と一緒に雪でも眺めてから、寝ようかな」
「う、うん…」
抱き寄せた体を、そのまま腕の中にしまい込む。
「寒くない?」
「うん。暖かい。鷹嶺って、体温高いんだね」
「よく、梓が寒いっていってこうしてたっけな」
「そうなんだ」
気持ちよさそうに、眠りに入る。
今年は、色々あったな。
これからもっと、沢山の残酷さを学ぶことになる。
それでも、愛する彼女と一緒に歩いて行きたい。
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