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「何よそれ…3年前にここに来たですって…ふざけないで!」
「聖羅、落ち着け」
淳弥が制止するが、それを聞かず珠葵に近寄る。
「今まで、何してたか知らないけど。今更、ここに来て次期組長になるですって?私の方が、ここにいる時間も長いし、組のことを誰よりも理解してるわ!貴女みたいな人に、組長になって欲しくないわよ!」
パァン!
頬を叩く音が、部屋中に響く。
だが、叩いた相手が違った。
「え?」
「痛ってえ。俺、こういう女嫌いだわ」
「た、鷹嶺!」
珠葵を庇って、叩かれた。
「あのさ、俺はこういうのに口を出す気ないけど。あんたが組長になったとして、ちゃんと組員は付いてきてくれんの?俺が組員だったら、絶対にヤダね」
「鷹嶺…」
「珠葵」
恐ろしく低い声が耳を突き抜く。
「はい!」
「鷹嶺を手当てしてやれ」
「すみません、失礼します」
部屋を後にした。
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