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「聖羅さん、座ってくれ。次期組長は、聖羅さんと珠葵のどちらかにする。会議はこれで終わりとする。解散」
「はい!」
会議後、絢世は夏樹と話していた。
「いや、驚きました。まさか、娘さん居たなんて」
「話そうと思えば話したんだが…高校受験もあったんで、言うタイミング失っちまっただけだ」
「あと、あの不良。よく手に入れましたね」
鷹嶺のこと。最初は、紹介する気はなかったが、珠葵を庇い、身代わりで叩かれた。
「何が言いたい?」
「水無月家は、資産家で有名な名家。事業も結構やっている。人質にしてしまえば簡単なものを、何故?」
「鷹嶺は、不良を理由に勘当されている。だから、帰る家もない。あんな見た目だが、心は子どもだよ。確かに喧嘩は強えけどな」
「ふぅーん、じゃあ、珠葵様とその不良が付き合っていても?」
「それ、最高だな。俺はな、鷹嶺も自分の子どもだと思っている。2人が好きで付き合ってんなら、文句ねえよ」
「そう」
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