第3話 友達大作戦

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放課後。 この高校には、旧校舎がある。 普段、生徒立ち入り禁止にしているが放課後は、開いている。 図書館の代わりに、旧校舎で勉強する生徒もいるが、ほとんど来ない。 「珠葵さーん」 机に突っ伏す珠葵。 旧校舎で、鷹嶺の勉強に付き合うのが日課。 「ごめん、寝ちゃった。先生に呼び出されたって、何かしたの?」 「大したことねぇよ。最近、テストの点数が伸びてるって言われてさ」 「この前のテストも、学年上位にいたね」 「それをさ、誰かに教えて貰ってた?って聞かれてさ。一応答えたけど」 「私の名前出した?」 「出さねえよ。バレんのも時間の問題だけど」 「そっか…」 ふーっと、静かに溜息つく。 「珠葵は、別のこと考えてんな」
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