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「そ。俺の専属の家庭教師です」
「ちょ、ちょっと!」
「初原さんに勉強教えて貰ってたんだ」
「にしても、意外。初原さんだなんて…」
あ。
羽月は、翠を見る。
「みどりん、よかったね」
「え、何が?」
「ほら、話してみたいって言ってたじゃん」
「え?」
「ええっ!」
少しだけの緊張。
「よかったじゃん。珠葵に興味があるヤツがいて。大丈夫、行ってこい」
鷹嶺は、いつも背中を押してくれる。
夜の街も、喧嘩も、たくさん私の知らないことを教えてくれる。
今回も、助けられた。
「えっと…相田さんだよね?」
「は、はい!あの、私とお友達になってください!」
握手を求められる。
「私でいいの?」
「はい!」
「よろしくお願いします」
返された握手は、握られた手は、とても温かい。
お父さん、友達できたよ。
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