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その日の夜。
いつもの散歩をしていた。
狐の仮面を被り、繁華街の路地裏を歩く。
「今回、特にこれといった案件ないけど」
「何もなくても、いいだろ?なあ」
「ん?」
「これで、よかったか?」
「友達作りのこと?」
「うん。よかったなら、いいけど。眼鏡取られそうになったときは、嫌だなって思っちまって…」
あの時か。
「もし、昼間に素顔見られても、夜は、貴方がこの顔を見られる、独り占めできるんよ。ニヒヒ」
「そうだな」
イケメン顔の彼女に、照れてしまう鷹嶺だった。
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