174人が本棚に入れています
本棚に追加
桃井未和は、昔、暴走族に入っていた。和美の姉 初原絵美の仲間だ。当時、絵美は両親と親戚から絶縁している。和美は、絵美の妹。勘当されても尚、家族に内緒で会っていた。姉妹の仲を仲間も、知っていた。
「麦茶です。アイスもいかがですか?」
「いいねー。いただきます」
「いつも、すみません。なんだか、甘えてる感じで…」
「いいんだよ。絵美さんから頼まれてんだ。自分は、近寄ること出来ないから、私の代わりにお願いって…ね」
お姉ちゃん…。
「まだ、あの組織は、お姉ちゃんを探してるんですか?」
「一部の人たちは、根に持ってるらしいよ。まあ、手は出せないみたいだけど」
「白塚さんでしょ?」
「そう。あそこに手を出したら、死よりも恐ろしい生き地獄が待ってるらしいよ。ほんとかは知らないけど。絵美さんに会いたいなぁ」
ガチャ
あれ?鍵かけたよな?
突然、玄関が開く。恐る恐る見に行くと。
子どもが立っていた。
最初のコメントを投稿しよう!