第4話 妹

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朝になり、通勤と通学の時間。 「行ってきまーす」 「行ってきます」 「行ってらっしゃい。気をつけてね」 いつもの朝、いつもの時間。 「和美、帰る時連絡するから」 「ありがとう。こっちは、大丈夫だから。しっかりやってきて!」 気丈に振る舞う妻の笑顔が眩しい。 「行ってきます」 マンションを出て、少し歩くと娘の葵が立っていた。 「葵、どうしたんだ?」 「あ…あ…」 目の前にいるのは、スーツを着た3人の男たち。 「おはようございます。突然、すみません」 「誰だ、あんたたち!」 「和美さんのご主人ですね。奥さんは、お元気ですか?」 「おい、なんで妻を知っている」 「それは、奥さんに聞いてください。それとお伝えしてください。お姉さんは、どこだ?とね。あなた方には、手出ししませんよ。それじゃあ」 そう言って、立ち去った。 慎司は、嫌な予感がした。 姉?和美に姉なんて、いたのか? 「ふぅ、ふぅ、ふぅ…」 「葵、今日、学校休むか?」 「ううん…行く」 「無理するな。お父さんも、お母さんのこと心配だから。休むよ。1日ぐらい」 「お父さん…大丈夫、学校行く…」 「今日は、学校を休もう。帰るぞ」
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