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形見の木刀を抱えて寝ていた。
『そいつは、持ってなさい。必ず、あんたを守ってくれるから』
眠れない。
『初原さんと日直代わって貰ったー』
まじめにやっていれば…。
『前も代わって貰ったって言ってなかった?』
『あの人、真面目だし〜。何でもやってくれるからさ』
そう信じていたんだけどな…。
ガッシャーン!!
大きな音で目が覚める。
な、なに?
「ん?なんだ、ガキじゃねえか」
「兄貴、アレ、絵美の子どもですよ」
柄の悪い男たちが、家に押し入ってくる。
「おい。ガキも連れていく」
「了解。怖くないよ。一緒に行こう」
胸ぐらを掴まれてしまう。
「ひっ…!」
連れていかれる。声が出ない。
誰か、助けて!
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