第4話 妹

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「ただいま!」 「あなた、葵も、どうしたの?」 和美に、先程の出来事を話した。 葵は、あまりの恐怖に慎司にしがみついて、離れない。 「うそ…近づかないって約束したのに…」 「和美、教えてくれないか?お姉さんって、いるのか?」 「いる…勘当されているけど…」 「昔、何があったんだ?結婚する前から、何か不安にしているのは、気づいていたよ。俺でよきゃ力になる。愛する妻が、独りで困っているのを放っておけないだろ!」 本当は、言う気無かった。 「昔、ヤクザの家に嫁ぎそうになったの。表向きは、外資系企業の名前だったから疑いもしなかった。その頃、暴走族に入っていた姉は、勘当されて離れていたけど内緒で会っていたの私。その事伝えたら、やめとけって。裏の顔を教えてもらって、その組織は姉たちが潰したの。二度と近づかないこと、そして、潰すのに協力したヤクザの家に姉が嫁ぐことに…両親は、姉のこと話すの嫌がるから、伝えなかった。ごめんなさい。怖い思いをさせて」 そんなことがあったのか。 「教えてくれてありがとう。今日だけ休むよ。葵もこんな状態だし」 「うん。本当にごめんなさい」
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