16人が本棚に入れています
本棚に追加
「ケンさん、あのねえ、SNSで知り合って、付き合って一カ月も経たないような彼女が、急に家が火事になって引っ越しに五十万いるとか、友達の車運転して事故ったから示談金が百万いるとか、普通に考えておかしいと思わない? 大体ケンさんその新しい住所って行った事あるわけ?」
「いえ、まだ引っ越し荷物が山積みになっていて、とても招待出来る状態じゃないから、って」
「ほらね。絶対その百万は渡したらダメよ? そのまま百五十万全部パーよパー。悪い事言わないから五十万返して貰ってから、って言ってみなさい。いえ待って、すぐ用意出来ないからって引き延ばして、興信所に尾行を頼んで正確な住所と名前調べて貰うのよ。行方くらましたら困るから。心の傷はともかくお金は回収しなさい」
「……騙されたんですかね? 不器用でモテないのでよく分からなくて……」
「ケンさんいーい? 自分不器用ですから、で済ませていいのはケンはケンでも俳優の山倉健だけなのよ。誰でも学べるんだからいいのよ。それに不器用な人って悪いイメージ持ちやすいけど、得意な事が一つでもあれば、そっちで輝ける事も出来るわ。器用貧乏ってあるでしょう? 何でもそこそこ出来ちゃう人は、逆にそこそこ止まりで終わる人も結構いるんだから。オタクだって一つが輝けば才能になるじゃない。趣味でも何でも、何か一つ自分の売りを極めるのも手だわよ」
「──ありがとうございました。頑張ります!」
「はい、それじゃケンさんには元気が出るように、曇空ひかりさんの『お祭りサンバ』を贈ります」
ピーヒャラピーヒャラ流れて来た音楽を確認してマイクをオフにしたびびあんは、仙波が差し出したビールを呷った。
ディレクターの黒川が連れて来ていいと言ったので仙波に確認した所、是非とも行きたいと土下座して来たので、恐る恐る二週間後のラジオ収録に連れて来た。
まさか本当にやるのかと思っていたら、ブースに入ると何のためらいもなく脱ぎ出したので、ガラス窓の向こうの男性スタッフは一瞬驚いた視線を向けていたが、本人が自然体なので、一カ月もしないうちに海外のビーチリゾート的光景として普通に受け入れられていた。
まあこの俳優やアイドルになっててもおかしくない整ったルックスだったせいもあるだろう。びびあんが同じ事をしたら即変質者である。
「今夜も色々な相談がありましたねえ。ケンさん次は今回の失敗を糧に、いい女性と出会えるといいですね」
「そうねえ」
「ま、世の中には性癖のせいで彼女すら作れない人間もいますから」
「いつかは見つかるかも知れないんだから、まだ諦めるのは早いわよ」
「いや、俺はいま結構幸せなんで、慌ててはいないです」
「私の幸せがドンドン遠のいてる気がして仕方ないのよね」
全裸のお手伝い兼付き人(男)がいる状態で、恋人を作りたいは無理がある。とは言っても、彼が来るようになった事で週末の話し相手も出来たし、掃除も料理も手際が良いので、正直助かってはいるのだが。
収録が終わり、挨拶をして服を着た仙波と一緒に放送局を出た。さて、帰って寝る前には小腹が空いているので、仙波に軽食を作って貰ってから寝る事にしているが、今日はなんだろうか。
ちなみに付き人もやるようになってから仙波は金曜、土曜はびびあんのマンションに泊まり込みである。気がつけば荷物置き場になっていた空き部屋を整頓して、通販で布団を買い込んで置いてある。月に二万しか渡してないのに、そこまで時間を束縛するつもりはないと言ったのだが、好きでやっているし、自分も楽しんでいるので問題ないと聞いてくれない。
「来る前にスーパーで鮭の美味しそうなのがあったので、飯もセットしておきました。帰ったら焼いて鮭茶漬けにしましょうか」
「あら良いわね! 楽しみだわ。皮もカリカリに焼いてね」
「了解です」
いつものようにタクシーを捕まえる為に大通りに出ようと二人で裏道を歩いていると、いきなり頭に衝撃が来た。
「あたたっ!」
「え? どうしました?」
うずくまったびびあんが足元を見ると、小ぶりな女物の財布が落ちていた。え? 何で財布が当たるの?
雑居ビルが立ち並ぶこの界隈では、人が住むようなマンションはないんだけれど、と上を見上げると、小さな印刷会社が入っているビルの屋上の手すりで動く人影が見えた。咄嗟に財布を掴んで雑居ビルのエレベーターに走り出す。
「ど、どうしたんですかびびあんさんっ?」
「ビルの屋上に誰かいるのよ。もしかしたら飛び降りるかも知れない」
「えっ?」
エレベーターで五階まで上がると、足音を立てないように階段で屋上へ向かう。もう、いい歳なんだから無茶させないで欲しいわ。
派手に開けたら却って屋上の人を驚かして落ちてしまうかも、とびびあんはそっと扉を開ける。
手すりの向こう側では、小柄な女性がゴソゴソしていた。
「もしもしー、お姉さん、そこで何してるのー? もしかして、このお財布落とさなかったかしらー?」
びびあんはなるべく驚かさないように静かに声を掛けた。
ビクッと肩が揺れた女性は、初めて気がついたと言うようにびびあんと仙波の方を見て、振られている財布を見た。
「あ、落ちちゃったんだ……」
と呟く声が聞こえた。
「あのさ、何か困っているみたいだけど、良かったら手伝わせてちょうだい。何か引っかかったの?」
「パーカーの紐が……」
びびあんが近づいて覗き込むと、彼女が来ているパーカーのフードの紐が柵の間に挟まっているようだ。深夜のため外灯の灯りが下にある程度でかなり暗い。どうやら手探りで外そうとしていたらしい。
(……何で最近ラジオの帰りになると、揉め事の気配しかないような事が起きるのかしらねえ私)
彼女は、近くで見たら、どうみても中高生だった。
「まあ入って入って。あ、大丈夫よ、私オネエだけど不審な者じゃないわよ。これお店の名刺だから渡しておくわ。びびあんって言うの。隣のイケメンは仕事を手伝って貰ってる仙波くん。とりあえず夜中だからお店も開いてないじゃない? うち結構美味しいコーヒーもあるから、飲んでみて。あ、お腹空いてる? これから鮭茶漬け食べる予定なんだけど一緒にどう?」
「あ、いえお腹は──」
と言いかけた女の子のお腹から「ぐううう」という音が鳴った。
「お腹は正直ね。一緒に食べましょ。仙波ちゃん、お願いね」
「分かりました。じゃ先にコーヒー淹れますね。砂糖とミルクいる?」
「あ……はい。すみません」
あれから内側で引っかかってるからと彼女を引っ張り戻し、その場では何も聞かずに夜中に若い子の一人歩きなんて物騒だから、とタクシーで一緒にびびあんのマンションまで連れて来た。
彼女も真夜中にオネエに話しかけられた事で調子が狂ったのか、大人しく一緒に来てくれたのは助かった。下手すれば誘拐だ。
美味しい、と仙波が淹れたコーヒーを飲み笑顔になったところで、びびあんは問い掛けた。
「……それで、さっきはもしかして飛び降りようとしてたの?」
今まで何も聞いて来なかったので気が緩んでいたのか、ハッとした顔をした女の子は、俯いて「はい」と小さく答えた。
「何でまた……あなた可愛いし……あ、話しづらいから名前聞いてもいいかしら?」
「せのお──妹尾茉莉(じゃすみん)です」
「じゃすみん? あら、ハーフだったの?」
「いえ、ジャスミン茶の茉莉花茶のマリの漢字の所だけとって、じゃすみんです。すみません親がDQNなもので。普通にマリじゃつまらないだろうと考えたみたいです。私はマリの方が良かったですけど」
……はて、どきゅんって何かしら? びびあんは若者言葉はイマイチ分からなかったが、言い方からして余り良い意味ではないのだろう。
「茉莉(じゃすみん)ちゃんね。良いわねえ、今の若い子は可愛い名前をつけて貰えて。外国行っても困らないし、覚えて貰いやすいものね。私なんて、オネエだからびびあんなんて名前つけたけど、本名は城之内哲也なのよ、この顔で似合わないったらないわ、だってほら、ちょっとイケメン風の名前でしょ?」
「ふ、ふふっ」
思わず笑いがこぼれた茉莉を見て、やはり笑顔の方が可愛いわね、とびびあんは思った。
真顔に戻ると、茉莉は話を始めた。
「……いじめられてまして。名前も『花が足りないのにじゃすみんだって! でも地味だから華がなくて丁度いいよね!』とか。『ブスでいつも本ばかり読んでる陰キャ』とか言われて。理科の実験でグループ組まないといけない時も、入れてくれる所がなかったりします。先生も何度か誰かと組ませようとしたんだけど、組ませても実験に参加させて貰えなかったりするので、結局一人でやるようになったり。無視されたり靴捨てられてたり」
「まあ……。今の子ってやる事がエグいわねえ。何かきっかけがあったの?」
「きっかけというか、クラスの中心的な女子がいるんですけど、その子が以前、授業で下克上というのを『げかつじょう』って読んでいたので、それは『げこくじょう』だよ、と教えたぐらいしないんですよね」
「プライドを傷つけられたと思ったのかしらねえ」
「でも、読み方を間違えたままで社会に出る方が恥ずかしくないですか」
「まあその通りだけど」
「でも、そのあとからなんですよね、色々言われ出したの。ただ、彼女は正直付き合いたいタイプの人ではなかったので、別に良かったんですけど、仲が良かった子も、私と話すのを避けるようになって……それが一番辛かったんです」
「茉莉ちゃん幾つなの?」
「十六歳、高一です。まあそんな毎日に疲れちゃって。それで、試験休みだったんで、貯金全部持って友達の所に泊まるって家を出たんです。貯金使って美味しい物食べて好きな事したら、華やかな所に行って、飛び降りようかなって。花が足りない分それで穴埋めしようかなと。でも華やかな所も夜中になると流石に暗くなってて、ちょっと残念でしたけど」
「結構名前を気にしてるのね? 可愛い名前だと思うけど。でも、飛び降りて死んだらご両親悲しむでしょう?」
「うち母子家庭で、最近では週末になると母が狭いアパートにしょっちゅう男を連れ込むんで、居場所がないですし、家も学校も楽しい事がないんですよ。むしろ私が死んだ方が、好きに生きられていいんじゃないですかあの人も」
「……あなた、達観してるわねえ」
確かにろくでもない母親のように聞こえるけど、人となり知らないものねえ。お母さんもお母さんで、思春期の子持ちのシングルマザーと付き合ってくれる人だから、と大事にする余り子供を知らず知らずないがしろにしてるパターンもあるし。一人で生きるのも寂しいものね。
「お茶漬け出来ましたよー」
キッチンで支度をしていた仙波がびびあんに声を掛けた。
「腹が減っては何とやら、って言うし、ひとまず食べましょ」
「はい……えっ!」
立ち上がった茉莉は、台所に立っていた裸エプロンの仙波を見て棒立ちになった。マッパが好きな男でも料理の時は一応エプロンをする。
「ああ、気にしないで。あの子は露出癖があってね。ストレスをここで発散してるの。別に他は至極まっとうな人だから。茉莉ちゃんを襲ったりとかしないから安心して。とはいえ、私は慣れてるけど茉莉ちゃんは初対面だものね。悪いけど仙波ちゃん、茉莉ちゃんがいる間はせめてパンツぐらい履いておいてくれる?」
「俺、これでも社会人四年目ですよ? 初対面の若い女の子の前でフルチンでは歩かない位の常識は心得てます」
ほら、と後ろを向くと、感心な事にトランクスは履いていた。他はエプロンしかつけてないが、これは常識の範囲でいいのだろうか。
「あんた初対面の私にいきなりマッパ晒して来たわよね? 常識ある社会性はどうしたの」
「びびあんさんなら許してくれそうかなーと。でも今ちゃんと雇用関係あるんですからいいじゃないですか。時効時効」
さ、食べて食べて、と茉莉を座らせると、自分も席について食べ出した。
「まあ社会性については今はあるらしいから、海の家に来てると思ってどうぞ。仙波ちゃんの作るのはどれも美味しいのよ」
びびあんも勧めると、ようやく箸を取り上げ、頂きます、と食べ始めた茉莉は、美味しいです、と仙波に頭を下げた。
「料理は趣味だからね。……ところで悪い、ちょっと聞こえちゃったんだけど、いじめられてるんだって? でもさ、君は結構聡明そうだし、そのくだらないディスりをしてる子たちのせいで君が死ぬのって、凄く馬鹿らしくない? 転校するとか他に方法あるんじゃない?」
「うーん、ただうち経済的に豊かではないので、公立しか無理なんですよね。それに引っ越しする訳でもないのに転校して新しい高校に編入したら、何か事情があるってすぐ分かるじゃないですか? そこでまたいじめられっ子って分かって、同じ事が繰り返されないとも限らないし、不毛でしょう? 加害者より被害者の方が損なんですよねこの社会って」
びびあんは、お茶漬けを食べ終えると、茉莉ちゃんて私なんかより全然頭が良いわよね、と感心する。
「それはそうなんだけどね、茉莉ちゃんまだ十六歳って私の三分の一位しか生きてないのに勿体ないわよ。何か、そうよ、何か夢とかないの?」
目的の為に生きる気力を取り戻すというのはよくある。この若さで生きるのを諦めるなんて駄目だ。
「夢ですか……漫画家になりたかったですね。絵を描くのが好きなので」
暫く黙っていた茉莉がポツリと呟いた。
「じゃあ漫画家になる勉強しましょうよ! 私も漫画大好きよ! 最近はネット漫画っていうの? 会員登録すると待てば一日一話読めたりするのもあるから、今時のも結構網羅してるのよ私。BL漫画が増えて来たのがまた楽しみで楽しみで。みーんなイケメンできゅんとするのよ!」
「あ、俺も見てるぞ。『怪獣28号』ってのが今面白いんだよ」
「あ、私も読んでますそれ」
少し明るい表情になった茉莉が、あれも面白い、これもいいと饒舌に語り出した。だが、また暗い表情になる。
「でも、漫画を描きたくても、週末は家に居られないし、平日は学校の宿題もあるし……」
「あら、週末ならこの家にいらっしゃいよ! オネエとマッパの家政婦はいるけど、大きめのデスクもあるし、好きに描けるわよ? 新宿まで出ればワール堂っていう、漫画の原稿用紙とかトーンとかも売っている大きな画材屋もあったわ」
あ、まずい、と思ったが口からするりとそんな台詞が出てしまっていた。ただでさえ自分のうっかりでノンケの全裸男が生活に入り込んで来たのに、今度は自殺志願者の高校女子だ。飲み屋商売が長いせいで、口が達者になったのはいいが、そのせいで変な事に巻き込まれている事が最近多い気がするって反省したばかりだったのに。だが、それで茉莉が前向きになってくれるなら、恋人を作るご縁が遠くなる事など二の次だ。
「え……でも初対面の人間を家に入れるのは良くないんじゃ……?」
「あ、俺も初対面だったよ。コートにマッパでびびあんさんに相談に行ったら、いつの間にか家でコーヒーご馳走になって、付き人と家の掃除の仕事させて貰えるようになったんだよ。裸で働いてもいいって。俺、それで精神的に救われて、今かなり幸せなんだよ。茉莉ちゃんと同じ理由じゃないけどさ、性癖で絶望して、俺も樹海で死ぬつもりだったんだ」
「初対面でそれはびびあんさんも貰い事故レベルですけど、お兄さんもですか……。樹海はやだなあ、虫とか蛇とか居そうだし」
「死ぬのに関係ないじゃん。それに茉莉ちゃんのやろうとしていた飛び降りだって、あの高さじゃ確実に死ねるとも限らないし、顔とかぐっちゃぐちゃになって見るに堪えないよ? 下手したら死ねずにあちこち障害が残って、その後もっと辛い生活になる可能性だってあるだろ?」
「ああ……死ねなかった時の事、考えた事なかったですね……うわあ最悪だ、母さんにずっと面倒見させる羽目になるとか絶対嫌」
「でしょでしょ? それに、どうせならいじめっ子たちにマウント取るぐらい大物漫画家になって、人をワクワクさせる漫画を沢山生み出してちょうだいな。それでイラスト付きのサインちょうだい、お店に飾るから」
「──びびあんさんって……結構お人好しとか言われません?」
「何言ってるのよやだわあ。利益を求めるごうつくババアよ。部屋を使っていいって言ってるのも、茉莉ちゃんの先行投資なんだから」
「ババアじゃなくジジイでは?」
「仙波ちゃん今月バイト料減額ね」
「酷いなあ」
「乙女心は傷つきやすいのよ」
「今時の朝の乙女は青ヒゲまみれなんですね」
黙ってびびあんたちのやり取りを聞いていた茉莉は、「あのっ!」と声を上げた。
「ご迷惑でなければ、本当に、週末遊びに来ていいですか?」
「あら、良いって言ってるじゃないの。……でも、お母さんにはちゃんと私の名刺渡して友達になったから遊びに行ってるって伝えるのよ? 娘がどこいるのかって不安だろうし。だけど、この露出狂の件は黙っててくれる? 生活スタイルがちょっと理解されにくいと思うのよ」
「オネエも理解されにくいと思いますけどねえ」
「仙波ちゃんは一言多いのよ。でもテレビでタケコとかオネエタレント出てるから、まだワンチャンあるわよ」
「ふふ、大丈夫です言いませんから。……あと、次回からマッパでいいですよ仙波さんも。まあ、慣れるまでちょっと時間はかかると思いますが、仙波さんだってストレス溜まりますよね」
「あ、ほんと? 良かった助かるよ。大丈夫、料理の時はエプロンするし、掃除の時はゴム手袋とかしてるから、完全にノーガードの時間は漫画とか描いてれば見なくて済むよ」
「ガードの時間そのものが防御力0に近いけども、私も慣れたから。人間ね、意外と慣れるのよ、大抵の事は」
びびあんはそう言って笑いながら、あーまた椿ちゃんたちに何を言われるやら、と内心でため息をつくのだった。
そして週末ごとにやって来る茉莉は、マッパの仙波にも直ぐに慣れて、ぷらぷら股間を揺らしながら掃除機をかけている仙波の横を通り、
「びびあんさーん、びびあんさんで四コマ漫画描いてみたんで読んで読んでー♪ 仙波さんも出てるよー」
とびびあんにいそいそと原稿を持って来るのだった。
バイトの椿と常連客のラジオディレクター黒川には打ち明けた。
「ママって、ドラマチックな人生で羨ましいですね」
「やっぱりびびあんママは前から何か持っていると思ったんだよね。まあ若い命を無駄に散らすのは良くないから、ママと出会えて良かったよその子も。でも、あのイケメン裸族は問題ないの?」
「もう彼女も慣れたみたいで照れもしないわよ」
「あと勇者的な役割のイケオジでも揃えば魔王倒しに行けそうですよね」
「ロールプレイングじゃないってのよ。イケオジは来て欲しいけども」
相変わらずびびあんの周囲は一般的な平穏とは程遠いようだ。
最初のコメントを投稿しよう!