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哉多がここのことは知り尽くしてる。といった態度でそこを繰り返し弄るたび。奴の指が熱い、溢れる液で濡れて、滑って。わたしのそこが何かを待ち侘びるみたいに切なく、拡がっていく。
どうしてか脚を閉じていられない。
哉多が興奮で目の下を紅く上気させて弾む息混じりにわたしに話しかける。もちろん指の動きは止まる気配がない。
「腰動いてきた。経験なくてもちゃんと欲しいって感覚あるんだな。どう、もっと弄ってもらいたい?それとも。もう、したい?」
何を?
なんて今さら訊けない。何も知らずにここまで来ました、なんて何食わぬ顔したって仕方ない。これをするためにここまでついて来たんだ。
だけどここでわたしが頷くとやられちゃうのか。goサインを自分で出せなんて、無理難題だ。だけどこのまま。もっとおかしくなるほど、ずっとこれを続けられるのも…。
くい、と感じやすいところを摘まれてはしたない声が出る。あぁ…、そんなとこ。誰かに触られることなんて。
今の今まで。思ってもみたこと、なかったのに…。
「ひぁん、や…っ。そこ、だめ…」
「そう?でも、ここは嬉しそうだよ。ほら、…こうすると」
「あぁっ、やぁ…。へんな、きもちに。.なっちゃう、の…ぉ」
気がつくと自分の脚はとっくに大きく開かれて奴の視線に晒されていて、腰が止めどなく弾んでいるのがわかった。
哉多が底光りする目をわたしの脚の開いた場所に据えて、渇いた声で囁く。
「眞珂って。…普段あんな初心なくせに。いざとなるとエロいんだな。…こんな、濡らして。赤く腫らして、誘ってるじゃん…」
それから大きく喉を鳴らしてばっ、と上体を起こした。
「もう無理。我慢できない。…ごめん、するよ」
「うん…」
ぼんやりと霞んだ目で奴がもどかしそうに自分の服を下だけ降ろすのを見ていた。
この状態で今さら止めて、とか言うのも白々しいし。すっかり自分が変になっちゃったのもわかる。したら落ち着いて元に戻れるなら、もうさっさと済ませてほしい。
多少は痛いんだろうって知識は一応あった。だけど、ここまでとは正直思っていなかった。
直視したくなくてさり気なく目線を逸らしたものが、ぐいと押し込まれてひっ、と息を飲んだ。
「ちょっ、…無理。うそ、ぉ…。あ、ぁ」
「…狭いな。ちょっと、力抜いてみて。…がちがちじゃん。緊張しすぎだよ」
奴は容赦なくぐいぐいと続行しようとする。わたしはベッドのシーツに爪を食い込ませて涙ぐんで嫌々と頭を振った。
「ちが、…無理なの。そんなの。…入んないよ。お願い、あぁ」
こんな話聞いてない。
わたしがおかしいのかな。どう考えても人体が受容できるサイズ感とは思えない。だけど、みんなこれを我慢してるっていうの?
哉多の様子からして女の子はみんな普通にこれを受け入れてるってことだろうから。わたしの身体になんか生まれつきの欠陥があるのかも。男の人とはできない身体なのかな。
それならそれでいいから早く抜いてほしい、と歯を食いしばって耐えていると哉多はちょっと慌てた顔でごめんごめん、と謝って攻撃を緩めた。
「悪い。初めての子なんて久しぶりだから…。そうだよな、いきなりは無理だよな。俺も焦りすぎたかも。…自分だけよくても駄目だよね」
涙ぐんでるわたしを両腕で抱きしめ、めちゃくちゃに何度も唇にキスしてからまた上体を起こして離れた。
「眞珂の方だって気持ちよくなきゃ。次にするの、もう嫌だってなっちゃうと困るもんな。…もっと丁寧に。欲しくてたまらなくなるまでするよ」
「え、…何」
言葉は優しいのに。太腿に手をかけて、ほとんど全開になるほど容赦なくぐい、と両側に押し開かれた。
あられもない、恥ずかしい格好にされたわたし。そこに奴は迷いなく顔を埋めた。熱い舌の動きを感じてわたしは抑えきれない声を上げて、悶える。
「あっ、ん。そこ、だめ…ぇ。はぁ…ん」
自分がこんな声を上げてることが信じられない。だけど。
初めての時からこんなとんでもないことされるなんて。全然そこまで、想定も覚悟もしてなんかいないもん…。
こいつは本当に慣れてるんだな。何が何だか全然わからなくて盲目的に身悶えるしかできないけど。それでも舌の動きや遣いかたがすごく効果的なのは何となくわかる。多分一般的にいって『上手い』んだろう。なんか、憎たらしい。
わたしはただされるがままに弄ばれて、甘い声を上げて息も絶えだえに身体を波打たせ、翻弄されるしかない。何だか卑猥な目的に使われるためのただの人形みたい。
だけどわたしには感情も心もある。何もかも忘れて快感に身を任せるなんてできっこない。
助けて、と何か縋るものを頭の中で探す。このままじゃわたしがわたしじゃなくなりそう。恥ずかしい姿でいやらしい声を上げて。獣みたいにおかしくなってもっともっと、とねだるようになったらどうしよう。…あぁ。
哉多の舌が焦らすようにわたしの入り口をなぞり、ぐいと硬くして差し込まれてお腹の奥がどうしようもなくひくひく震える。もう駄目。
ほんとにこんなこと。世間の大人はみんな、普通にしてるんだ。
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