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黄色の彼との出会い方は最悪だったと思う。
その時僕は、元恋人とバーに来てて、その人に怒鳴られてお酒をかけられた。
その現場を隣の席で見てた。
びしょびしょで置いて行かれて、放心状態の僕の顔をハンカチで優しく拭いてくれた。
あの時の僕はボロボロだった。
その日に何かあったわけじゃない。
お礼を言って、みんなでお店を綺麗にして家に帰った。
僕の恋愛対象は男の人で、このバーもそういう場所。
僕の行きつけのバーだったこともあってあれからまた懲りずに、よく通った。
いつからか目的は「彼」になっていた。
気になったきっかけは、傷付いたときに優しくしてくれたから。っていう単純なことだったかもしれない。
すでにグラデーションは始まってて、完全にオレンジにはならなくても満足だった。
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