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それから何回か彼とはこのカフェでしか会わなかったが、話は楽しいし欲張りなことに、もっと一緒にいたいと思うようになっていた。
思えば彼は俺のタイプだったのかもしれない。
最初こそチャラそうだとか思ったけど、そんな事なくて真剣に本を読む視線だったりが、俺にとっては全部好きになるものだったのかもしれない。
そう考えたらあの日、コーヒーを2つ持って彼に話しかけたのも、なんか、納得できるかもしれない。
「・・・玄くん、俺、好きなんだ。君とこうしているの。」
「え!?」
彼はすごく驚いた顔を見せた。
「ごめんね、言うつもりはなかったんだけど。
最近、もっと君と一緒にいられたらと思ってしまって。」
「・・・じゃあ、付き合いますか?」
「いいのか?」
「はい。」
まさかの返事に俺は少し舞い上がっていた。
玄くんが黒なんて事は、どうでもよくなっていた。
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