〈おまけ〉パリの中心で愛を叫んだ夜の、甘〜いお仕置き

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「ううん。可愛くてしかたないの。ああこれって、歳取ったせいなのかなぁ。ミカが何をしても無条件に可愛いと思っちゃうんだよね」  その甘くて優しい目つきに、また背筋がぞくりとする。 「ミカはせいぜい、安心して俺に可愛がられていなさいよ」  いつの間にか火照った頬を、テオの指が撫でる。その指が絵筆のように顎をなぞり、首筋を伝い、鎖骨の上を走る。  無意識にまた、変な声が漏れた。 「あんまり煽らないで。止めてやれなくなるから」  僕の心臓、二百年動いてないはずなのに、幻の心臓がどくどく音を立てている。  テオが僕の胸の突起に吸いつく。くすぐったいような快感が、ぞわぞわと身体を走り抜けた。思わず身をよじると、テオが僕の腕を押さえつけた。 「逃げないで、ミカ。怖がらないで、ぜんぶ感じて」  いつもの少し気の抜けたテオとはまるで別人で、幻の心臓が暴走する。  テオの手が下へと這い、僕のあそこに触れた。触れた途端、びくっと身体が飛び跳ねる。テオの手が動き出すと、僕の身体がどくどくと脈打つ。はじめての感覚が怖くて、テオの頭に必死でしがみついた。 「……ああっ、も……いやぁ、……死んじゃう」 「ミカはヴァンパイアだから、こんなことじゃ死なない」  僕をからかってテオが笑う。わかってるけど、そういう意味じゃなくて。  その大きな手のひらが、休む間もなく僕を攻め立てる。  はじめて知る刺激が、津波のように思考を襲った。抗えない力に征服される快感が身体中を駆け巡る。素直に降伏し、身を預け、声を上げた。 「……やっ、……ああっ……んっ、もっ……あっ、待って…………テオ」  昂る熱が背筋を駆け上る。そして最後の理性のかけらが弾け飛んだ。 「……よくできました。すごく可愛かった」
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