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7月2日
朝仕事に行く準備をしている途中、小指をドアの角にぶつけた。
すごく痛くて、いい大人なのに涙が出てしまった。
こんな辛い思いをしながら現場になんか行きたくないから、今日僕は死のうと思う。
首をつって死のうと思い、そのための縄を買いにホームセンターに寄った帰り道、一人のおばあさんが大きな荷物を持ちながら怪談を渡ろうとしているのが見えた。
人生最後に少しでもいいことをして、神様からの印象を少しでも良くしようと思った。
おばあさんの荷物を階段の頂上まで運び終え、ちょっとした談笑を交えていると、おばあさんがかばんから大きめの桃をくれた。
その桃は食べごろまであと何日かかると言われたので、死ぬのは後日に延期しようと思う。
7月10日
今日こそは返しに行ことう思っていた、DVDのレンタル日が2日過ぎていた。
社会人にもなって、借りたものの一つも返せないなんて、なんとも情けないので、今日僕は死のうと思う。
練炭自殺をしようと思い、家の倉庫に木炭を取りに行くと、蛹がちょうど羽化しようとしている場面に出くわした。
徐々に徐々に押し出すように開いていく蛹の蓋。
足を器用に使い、少しずつ羽化しようとしていくさまに、新しい生命への進化を感じ感慨にふける。
出てきたのは、鮮やかな羽の模様をまとったアゲハチョウ。
そのアゲハチョウが飛んでいく姿に何故か心が満たされていくような感覚を覚え、死ぬのは後日に延期しようと思う。
7月12日
朝6ちゃんのテレビ番組を見ていると今日の運勢占いがやっていた
僕の星座であるうお座は残念ながら11位、ラッキーアイテムは招き猫。
最下位になりきれない準備と、今手元になく持ち運ぶことのできないラッキーアイテムを見て、朝から落胆。
今日僕は死のうと思います。
気分を損ねたのでチャンネルを変えると、ちょうどそこでも本日の占いがやっていた。
その番組では、魚座は一位。今日は、何をやっても成功するということです。
死ぬのは後日に延期しようと思います
7月○日
病室で目を覚ました。
今度こそは死のうと、自分の手首に向かって鈍い斬撃を与え風呂場で眠っているところを母親に発見されたらしい。
今は、病院で血を流しすぎたのか、少し動こうとするだけでもフラフラしてしまう。
自分ひとりの力じゃ歩き出すこともできないのが恥ずかしい。
先程薄っすらと目覚めてきた視界の中で写り込んできた、泣きながらただひたすら謝る母親、声を荒げ怒鳴っているようにも見える父親、ただただ心配そうにこちらを見つめている妹の姿を目にし、もう二度とこんなことはしないと誓った。
これからは、仕事を休職し病院に通いながら療養の生活を送ることになるだろうと、両親たちが話していた。
必ず元気になって戻ってくるまで、この日記は封印しようと思う。それでは、未来の自分へさようなら
7月1日
どうもこんにちは。
アルバイトを始め、元気いっぱいフルパワーマンに戻ったので、この日記を再開しようと思う。
やっぱり死のうなんてすぐ考えるような状態がおかしかった。
そんな事考えている状態が間違っていたのだ。
薬はまだ続けているが、量もだいぶ減って、目の隈も相当少なくなってきた。
それに加えてなんといっても今日は、同窓会がある。
昔のように、みんなと話し合える日が来るとは思わなかった。
15年ぶりに合う中学校の同級生たちの顔をみんな覚えているのかと言われれば少し不安になるが、おとなになった仲間たちが今どんな生活を送っているのか、気になっていたところなのですごく楽しみだ
それでは行ってこようと思う。
7月2日
7月3日
7月20日
12月10日
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