ばあさん
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ぱさぱさ腐りかけのちゃぶ台を挟んで、耕平の目の前に座っているばあさん。埃交じりのおくれ毛をそこかしこにたらしながら後ろで一つに結んでいる。 人生に疲れ切ったような皮膚は、一枚一枚動くたびに新たな皺を生んでいくようだった。乾いた唇は割れていて血がにじんでいる。ぱっくり割れて、赤い舌が蛇のように蠢いた。 「さ、飲んで飲んでェ」 湯飲みから白い湯気が立っていた。
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