3人が本棚に入れています
本棚に追加
/39ページ
おじいちゃん、おじいちゃん。
僕は今日もおじいちゃんの家に来た。でも家の中はシーンと静まり返っているばかりで、おばあちゃんの声も、大好きなおじいちゃんの声も聞こえない…。
そして、静かだった僕の心臓の鼓動が早くなっていくのを感じる。そう、僕は心の奥で底に落ちていくような、どこかそこの見えない穴に落とされたような、そんな嫌な予感がし始めていた。
嫌だ、いやだ…。おじいちゃん、おばあちゃん、なんで声が聞こえないの。
…どうして……。どうして。
そう僕は心の中で呟いていた。
いつもおじいちゃんとおばあちゃんがいる居間には姿がなかった。
僕の鼓動はもっと早くなった。
最初のコメントを投稿しよう!