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第2章
美味しいご飯を一緒に食べた後は……。
「弥生、花火大会って何時から始まるんだ?」
「あと一時間ちょっとくらいじゃないかな」
「あと一時間ちょっと……か」
「温泉、入りに行く?」
「え?」
「その一時間ちょっとまで、一緒に温泉入る?」
「う、うん」
「じゃあ、今から温泉入りに行こう」
「……うん……」
タオルや着替えを手に持って、足どりも軽やかに温泉へと向かう弥生はとても嬉しそうです。
でも、その隣を歩く糢袈は浮かない顔をしております。
本当は自分から弥生に「一緒に温泉入りに行こう」と、誘いたかったのです。
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