第2章

1/6
138人が本棚に入れています
本棚に追加
/22ページ

第2章

          美味しいご飯を一緒に食べた後は……。 「弥生、花火大会って何時から始まるんだ?」 「あと一時間ちょっとくらいじゃないかな」 「あと一時間ちょっと……か」 「温泉、入りに行く?」 「え?」 「その一時間ちょっとまで、一緒に温泉入る?」 「う、うん」 「じゃあ、今から温泉入りに行こう」 「……うん……」  タオルや着替えを手に持って、足どりも軽やかに温泉へと向かう弥生はとても嬉しそうです。  でも、その隣を歩く糢袈は浮かない顔をしております。  本当は自分から弥生に「一緒に温泉入りに行こう」と、誘いたかったのです。       
/22ページ

最初のコメントを投稿しよう!