推しの結婚

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 推しが、芸能界から、私の目の前から消えていなくなるのが怖かった。私にとって、推しのいない世界は怖すぎたから。  お願いだから、私の前から推しを奪わないで欲しかった。推しがいるから、息ができたし、寝ることもできた。生きるということが、なんのためにあるかわからなかった私に、推しはわかりやすい目的をくれた。  でも、チャンスはやってくる。推しのアイドルグループが、再始動することになったのだ。
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