夢を見ていたい

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その日、私は夢を見た。 どこかで見たことのある野良犬と自由気ままに生きる夢。 夏の陽射しを浴びて走り回ったり、人間におねだりして食べ物を貰ったり。 この世界の私は背が低いのか、目線が下にあって、人を見るときは大体 見上げなきゃいけないのが怠いけど、他は楽しい事ばかりだから、あんまり 気にしない。 だけど、いつか元の世界へ戻ることになると考えると話は別。 元の世界に帰るなんて、そんなのお断りだ。 ずっとこの世界に居たい。 ここから、戻りたくない。 永遠に、君とここで。 ――――ずっと、夢を見ていたい。
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