第一章:マイラル皇国 ジュハの村

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あ、異世界に転生してる。 私はどうやらモーヴという存在で、年齢は多分同じかちょっと下くらい....。 家族ぐるみで家具職人をしていて、3人兄弟の1番上....下2人は、弟と妹。 弟は確か、少しだけ火の加護を受けていて狩人をしているはず。 待って待って、私。落ち着け私。 異世界転生って、死んだら記憶そのまま別人になるんじゃないの!? もしくは召喚されて悪女になったり聖女になったりするんじゃないの!? 今すっごく気持ち悪いんだけど! そんなとき、ノックの音と少女の声が聞こえてきた。 「兄さん、モーヴ兄さん、起きてる?」 まだ幼さの残る声が自分を呼ぶ。 妹のハロンだろう。 「ああ、すまない。今起きた。」 そういうなり、ハロンはゆっくりと扉を開けて部屋に入ってくる。ブロンドの髪を揺らしながら栗色の瞳がこちらを覗き込んだ。
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