15人が本棚に入れています
本棚に追加
あたしがボーっとしていると、アース王子が立ち止まる。大きな扉の前、だった。
「ぼくです。開けて下さい」
そうアース王子が言うと、扉がギイイイイィ、とイヤな音を立てて自動で開いていく。
「ひゃっ」
ビックリしながら、あたしはアース王子の服をつかむ。
そこには。
明らかに日本人の男の子と女の子が、一人ずつ座り込んでいた。
少し茶髪のハーフみたいな美少女と、活発そうな黒髪の、背の高い男の子。どちらも、あたしの知らない子どもだった。
正直ホッとしながら、あたしは静かに頭を下げる。
すると、ふたりも無言で頭を下げた。
最初のコメントを投稿しよう!