4. 初恋の行く末

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. 好きだという言葉と、陽斗の切なげな表情が、ずっと頭から離れない。 あの夜から、どんなに宿題が多い日も、陽斗はうちに来ることは無くなった。 教室で顔を合わせても、廊下ですれ違っても、挨拶すらしてくれなくなった。 喧嘩をしたのなら謝って済む問題だけれども、こればかりはそうもいかない。 陽斗が怒っているわけではないことは分かっている。 陽斗も私も、お互いにどう接したらいいのか分からなくて、気まずくて避け合っているだけ。 当たり前だけど、こんなことは初めてだから……。 期末テストが始まると、期間中だけは出席番号順に着席するので、必然的に私の前には陽斗がいる。 いつもなら、用事が無くても振り向いて話しかけてくれるのに、前から回されるテスト用紙を渡してくるときすら、振り向いてはくれなかった。 その背中を叩くと、太陽のように明るい笑顔を見せてくれたことが、まるで遠い記憶のように感じる。 こんなに近くにいるのに、今は手を伸ばすこともできない。 憂鬱な気持ちのまま受けたテストの結果は、可もなく不可もなくといった感じだった。 取り敢えずは一安心だけれど、陽斗はやっぱり散々だったようで、夏休みは補習決定だと教室中に聞こえる声で大袈裟に騒いでいた。 私がいないところでは、陽斗はいつもと何ら変わりない。 .
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