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温かなコンソメ味が広がる。
その時、座っている椅子の左側の床部分が光り出した。あまりの眩しさに思わず左手で目を覆った。
「な、なんなの?」
目を細めて指の間から見てみると、光の中心に向けて白い砂のようなものが集まり、二つの塊のようなものになっている。それは突然光を失ったと思ったら、黒と白の猫になっていた。
いきなり現れた猫達の黒い方から、「こんにちは」
と頭の中に声を掛けられた。「あら、こんにちは」
猫がしゃべったことにはそれほど驚かなかった。私のツールで作ろうと思えば作れるレベルだったからだが、普通の人ならビックリしてるでしょうね。
「こっちの方がいいかしら?」
と私は頭の中で考えた。「どっちでも聞こえるよ。アハハ」
と黒い猫は笑った。「名前はクロちゃんでいいかな?」
「めんどくさいから、もうそれでいいや」
「わかった。じゃあもう一人はシロちゃんね。ウフフ……。ところで用件は何かしら?」
とクロに聞くと、「私達はあなたの子孫に送られて来ました。そして神宮寺さんの子孫を経て、ここに来たの」
「神宮寺さんの?」
「そう。どちらも今から100年後ね」
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